katayamari's blog

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2013年7月のこと。黄色い薔薇。


『yellow coffin』

アパートの中は、玄関からベッドの上まで、黄色い薔薇のドライフラワーでいっぱいでした。

幼少期の記憶で、実家ではいつもどこかに母が作ったドライフラワーがぶら下がっていて、
それは触れるとすぐ茎が折れたり、花びらが落ちてしまう繊細なものでしたので、「触っちゃ駄目よ」とよく注意されました。
だから部屋いっぱいのドライフラワーは私にとって特別な部屋の象徴なのです。

黄色い薔薇を使う理由は、私の愛する祖父が「黄色い服を着た女の子を見ると好きになっちゃう」と言っていたから。
そして乾燥しきった薔薇はヤニ色になって、祖父の煙草「Peace」と『yellow coffin』になります。
『yellow coffin』について





『yellow coffin』とは、煙草の銘柄「Peace」の両切り(フィルターが無く、BOXはマッチ箱のような作りになっている)が、
小さなオーガンジーのクッションに、黄色い薔薇のドライフラワーと一緒に入っている作品です。
高校生の時、公募展で受賞した私は"アーティスト"を気取って祖父に「制作に使えそうだから」と、
彼が愛煙していたPeaceの箱をとっといてくれとねだりました。
それから5年後、祖父は検査入院をしてから、たったの1ヶ月で亡くなりました。
「酒と煙草と麻雀が出来なきゃ一人前じゃない」と言う祖父が私は大好きで、
彼からは酒と煙草と麻雀の他に、水墨画や囲碁、俳句、運転、映画、写真…色んな事を学びました。
私が成人してからも2人で旅行に行ったり、一緒に喫煙所で煙草を吸ったり、本当に仲の良い相棒でした。
お葬式をして、遺品整理をしていたとき、押入れから1000個を超える空の「peace」が出てきました。
そうして作ったのが『yellow coffin』です。

しかし狭い部屋でドライフラワーとは、あまりやるものでは無いですね。
切られた花ですし、消毒もしてあるでしょうし、それに含まれる水分が部屋中に蒸散されるわけで……。
いくら風通しを良くしても、部屋の居心地はひどいものです。

でも、ベッドに寝転べば、薔薇に見下ろされる景色はまるで天国のようで、
彼らに見つめられながら私はぐっすり眠る事ができました。



乾燥しきったドライフラワーは、「Peace」一箱に一本入れます。
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